飲食店でいいお店・ダメなお店を見極めるポイント16選【第2弾】

今回は、「飲食店の見極めポイント第2弾」です。

前回は、お店に入って最初のポイントを解説しました。

このページでは、それ以降のメニューから料理提供までで注目したいポイントについて紹介したいと思います。

メニューの説明

飲食店というのは、ご飯を食べてもらうためのお店です。当然ながら、料理にこだわりを持っているお店は、その時々にオススメしたいものがあるはずです。

メニュー説明の際、そのオススメの告知をするかしないかが一つのポイントになります。

もちろん、そういうお店ばかりではありませんが、せめてメニューの概要や選び方などについて説明がある方が良いです。

メニューから商品を買ってもらうわけですから、それに対して案内するのは当然のことです。

そこで簡単でもメニューの説明をしておけば、お客さんも商品を選びやすいですし、メニューに目を通すのも楽になります。

しかし、メニューについて全く触れない接客のお店は、完全に受動的というか、「注文して当たり前」というのが前提になってしまっています。

お店が売りたいものについて紹介しないのは、商売っ気のなさを象徴しています。一見、気を遣わないから良さそうに思えますが、一方で、商品に対する自信・知識のなさを物語っているとも言えます。

商品に対して細々とした説明がなくても良いですが、せめて商品を選びやすくなるようなコメントは添えるべきです。

メニュー表の見やすさ

また、同様の理由で、メニューの見やすさも非常に重要です。

お店によってメニューが冊子のところもあれば、電子パッドのところもあります。居酒屋などでは、メニューを壁に貼っているところもあります。

いずれにしても、メニューは見やすさ選びやすさが必要です。

中には、殴り書きのような状態でメニューを載せているお店もありますが、正直なところ、あれは問題外です。

よく考えてみてください。商品を買ってもらいたいのに、選びにくいメニューを出している。これっていうのは完全に矛盾しています。

そこに、お客さんに対する配慮の「欠け」をどうしても感じてしまうのです。

商品を買ってもらいやすくするのは、飲食店にとって当たり前のことです。しかし、それができていないのですから、飲食店としての質が疑問視されるのは必然と言えるかもしれません。

ファーストドリンクの提供スピード

お客さんというのは、お店に入り、メニューを選び、そうしたら飲み物を口にして一息つきたいわけです。

したがって、はじめのドリンクをいかにスムーズに提供するかは、お客さんの満足度を大きく左右するポイントになります。

しかし、たとえ高級店でも、料理提供を優先しすぎて、このファーストドリンクの提供が遅いお店も事実あります。

暇な居酒屋のようにせっかちに出せと言っているわけではありませんが、お客さんが遅いと感じる前に、テンポ良く提供する必要はあります。

そうすれば、テーブルの場も和み、その後の会食の雰囲気を大きく影響します。

ですから、ファーストドリンクの提供スピードによって自分がどう感じたのかもチェックしてみましょう。 

料理の盛り方

さらに、料理の盛り方にも注目してください。

これは、決して料亭のように盛るべきだと言っているのではありません。お店ごとに料理内容やコンセプトは違いますから、もちろん料理の盛り方もさまざまです。

そういうことではなく、単純に「丁寧さ」を見るのです。

たとえば、居酒屋でよく見る「冷奴」。上に薬味などが乗っているケースが多いですが、それが崩れて豆腐の上から散らばってしまっていたらどうでしょうか。

たとえ味は変わらなくても、その商品価値はガタ落ちです。

もちろん味がいいことは大前提ですが、盛りも商品価値を大きく左右します。たとえ原価50円のものでも、きちんと丁寧に盛ってあれば、お客さんの印象はずいぶん変わります。

つまり、同じ料理でも盛りひとつで、100円の料理にもなれば、1000円の料理にもなるわけです。

ですから、盛りをいい加減にやってしまうお店というのは、はっきり言うと「素人」です。

事実、私も色々な飲食店で働いてきましたが、どれだけ門構えが立派なお店でも、盛りに息を入れない料理人というのは意外と多いです。

せっかく自分の行きつけお店の候補にするのであれば、料理の質が高いお店がいいに決まっています。

これが原価が高いということではなく、料理に対する「思い」の違いです。

しかし、たとえ一般の人でも簡単に見分けがつくのが「盛り」です。料理が出てきた際は、ぜひ注目してください。

料理の提供順

また、提供の順番も大事です。

フランス料理などの場合は、アミューズから始まり、前菜、スープ、メイン、デザートといった流れになるのが一般的です。

会席でも、口どり、前菜、お造り、焼き物、煮物、揚げ物、ご飯、吸い物、甘味などといった流れです。

このように、料理は味わうのに適した流れというのがあります。そうするだけで、順番関係なく食べたときと比べ、食事し終わったときの満足感がまるで違います。

ただ、コースではなく、単品メインのお店もあります。そのような場合、お店によっては、できたものから順に提供するところもあります。

しかし、たとえ単品注文だとしても、ある程度の順番は配慮するべきです。お客側が気にしなくても、お店側が料理を楽しんでもらうために気配りするべきです。

もし、提供順をほとんど気にしなければ、お客さんに対する配慮が足りないばかりか、自分が作った料理への「誇り」も感じられません。

ですから、このような場合も、ハッキリ言っても「素人」丸出しなわけです。

たとえば、気取らない焼き鳥屋さんでも、きちんとしたところは、さり気なく提供順に配慮してくれます。

一方で、高級を気取った和食屋さんでも、ドリンクが運ばれる前に口どりが出てきてしまうケースもあります。たとえ単純なミスでも、サービスの質が表れてしまう場面です。

これも前項同様、安いお店・高級なお店に関わりません。単価の安いお店でも、提供順に配慮するところはします。

だからこそ見極めポイントになるのです。

料理の提供スピード

さらに言うと、料理を提供するスピードも重要なポイントです。フードファイターみたいに、出てきた料理をばかばか食べる人は問題ありませんが、提供が早すぎるのはNGです。

どんどん出てきても、そんなにすぐに食べきれないため、そのうちに他の料理が冷めてしまいます。

また、テーブルの上もごちゃごちゃしてしまうため、料理を楽しむ環境ではありません。

ちょっと言い方が悪いですが、テーブルいっぱいに広がった料理を見ると、何だか「家畜」のようです。

以前、働いていた洋食屋のことですが、そこの厨房スタッフは自分たちが早く仕事を終らせたいがために、注文の入った単品料理を一斉に仕上がるといったアホなことをしていました。

それまでは、「お客さんのことを考えれば分かるでしょ」と当たり前に思っていたことが、そこの厨房スタッフの意識には全くなかったのです。

正直、そういう仕事ぶりをみて唖然としたというか、一緒のお店で働くのが恥ずかしくなりました。

その後、結局、ホールのほうで提供のタイミングをコントロールするようになりましたが、あまりにもサービス精神のない料理人がいることを知りました。

これが私の言っている「質」の部分です。

どのような門構えのお店でも、お客さんに対して誠実さのないところはNGです。

料理説明

さらに言うと、料理に対する説明も重要なポイントになります。

たとえば、誰でも見れば分かる「鳥のから揚げ」。それを提供する際、「お好みでレモンを絞ってお召し上がりください」と添えるだけでも全然違います。

単価ではないというのは、こういうところです。

たとえば、レストランで出てくる料理は、パッと見で何かわからないことがあります。それを聞いたことのないカタカナの料理名だけ言われても、お客さんは楽しみようがありません。

タラタラ長い説明をされるのも嫌ですが、それが何か簡潔に伝えることは非常に大切です。それだけで、料理の感じ方が全く変わるからです。

まとめ

今回は、飲食店の見極めポイントとして、料理について取り上げました。

飲食店は料理を食べる場所なので、非常に大切なポイントばかりです。逆に、ここのポイントさえしっかりチェックしておけば、よっぽどハズレのお店はないです。

なお、飲食店の見極めポイントはこれで終わりではありません。

最後の重要ポイントについては、「第3弾」をチェックしてみてください。